新・群馬県総合計画(基本計画)
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1■ビジョンが目指す20年後の群馬県6 第2章 ビジョンから基本計画へ   3 スウェーデンの大学教授のエリック・ストルターマンが提唱した概念であるとされ、「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でよい方向に変化させること」です。従来使われてきた「ICTの利活用」との最大の違いは、「ICTの利活用」がすでに確立された産業を前提に、あくまでその産業の効率化や価値向上を実現するものであったのに対し、デジタルトランスフォーメーションにおいては、その産業のビジネスモデル自体を変革していくことにあります。変化の見通し■ビジョンでは、今後20年間に群馬県が直面するであろう変化を大きく4つの視点で整理しました。 大量生産・大量消費により規模の拡大を目指す経済から、データを「価値の源泉」として発展する経済へのシフトが起こり、全産業でデジタル化への対応が求められます。産業におけるデジタルトランスフォーメーション3です。これは、群馬県が強みとしてきた、ものづくりのあり方にも変化をもたらします。デジタルトランスフォーメーションへの対応を既存産業も求められる状況が想定されます。 人口は、高齢者人口が2040年頃まで緩やかに上昇を続ける一方で、県人口全体では高度経済成長前の水準にまで減少することが見込まれます。そのため、地域の持続可能性に深刻な影響が及ぶとともに、東京での高齢化の進展の影響を強く受けることも懸念されます。 自然環境に目を向けると、気候変動に起因する気象災害の頻発化・激甚化が今後も進行し、私たちを取り巻く自然環境は厳しさを増していきます。一方で、県民を守るためのインフラは老朽化が進み、安全・安心の基盤が崩壊する恐れがあります。

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